FIS Summer GP Asia Series
Ski Jumping Games in HAKUBA (LH, K-120)

Saturday, September 12

 

9月12日(土)

ラージヒル個人戦 第5戦

           14:30-15:15 試 技 晴れ 28.1度 
           15:30-16:15 1本目 晴れ 25.0度 0.1-2.9 m/s
           16:30-17:00 2本目 晴れ 23.1度 0.2-2.9 m/s

12、13、15日の大会レポートは3丁目HPの兄貴分、最強スキージャンプ管理人、メールマガジン『ジャンプだ!ホイ!』の発行人のショウさんに書いて戴きました。写真撮影と解説の両方はできるもんじゃありません。

待ちに待ったこの日。夜行にのって早朝に白馬に到着し宿で仮眠をとったあと9時過ぎに会場についた。なんと、その時既に何百人とファンが列を作り開場を待っていたのだった。ようし盛り上がるぞ!
しかし暑い!早朝は、Tシャツで震えていたのが信じられないくらいです。

開場とともにダッシュ!この日は、ランディングバーンの正面の席をGet!この場所をジャンプそのものを見るには、迫力が不足しているが、飛んできた選手を間近にみれる「ふれあいの席」です。

トライアルラウンドの間、ニューフェイスの外国勢の顔をチェック。(結構若手で世界デビューしたての選手が多かった)顔チェックと声を出すための準備として飛んでくる選手に片っ端から声をかけていた。

小道具は、「メガホン」と「スタータホーン」の2つを用意。
「スタータホーン」は音がでかいので個人的に注目している選手のアナウンスがされた後とGood Jumpをした時に使用。

ゲートは9番ゲート。(陶器レールは滑りがよく冬に比べて、5m以上短い)ジュリーディスタンスは132m。トップ選手がK点を超えると思われる89km/sを想定しているようだ。

<<<1本目>>>

とりあえず選手の紹介を兼ねてプロフィールを交えてレポートをします。個人的に注目している選手のみ独断と偏見でやりますのでご容赦を。

注目している最初の選手、大町高校出身の太田選手(明大)が登場。88.2km/Sとかなり遅いスピード(このラウンドの一番遅い)でサッツも遅れてしまい92m。好調を維持していただけに残念。

続いて期待の高校生の西下選手。88.9kmとちょっと遅めのスピード。サッツの方向が上すぎたようだ。91m。

続いて同じく期待の高校生仲村選手。89.4kmと想定通りのスピードでサッツ。やはり本来の切れ味がなく103m。3選手とも宮の森とは別人のようなジャンプ。世界の舞台ともなるとやっぱ緊張するのかな。気を取り直して再び・・。

斎藤浩哉 選手 

吉岡選手の登場。89.0kmとやや遅いスピードでサッツ、がしかし体重移動が早すぎて失速。101.0M。うーん・・声も掛けづらい。風は強弱はあるものの向かい風。この設定・状況だと、まぐれが出難いのでミスは許されないようだ。

さてケガで出遅れていた斎藤選手が19番という早すぎる登場。もともとこの選手はサマーは調整が主で本気(?)で飛ぶつもりないと思ってみていたのだが・・89.9kmのスピードでドンピシャのサッツ。テレマークも入れて113.5mのナイスジャンプ!ケガはまだ完治していない状態でこのジャンプさすが・・・です。

このあたりから徐々に世界の舞台で活躍している外国選手も出て来始めてきました。

チェコのミハル・ドレジャル。この選手は長野五輪にも出場しておりトライアルラウンドの時声を掛けて唯一笑顔で応えてくれた選手です。(この大会でにわかファンになってしまった)他の選手が応えてくれなかったのは僕の”発音”が悪いと某婦人に指摘をされてしまったのだが・・・・89.4kmのスピードでなかなか切れのあるサッツ。うまく風をとらえ109.0m。「Good Jump!」と声を掛けたらまたまた笑顔。

岡部孝信 選手 

葛西紀明 選手  

 

 

 

 

 

 

 

 

船木和喜 選手 

原田雅彦 選手 

20番の後半になりノルウェー勢の登場。一緒に観戦していた女性達で通称(自称?)”ノルウェーシスターズ”の歓声がひときわ目立つ。

リレハンメルの銀メダリストのラッセ・オッテセン。この選手は、ここ2年W杯総合優勝しているプリモジュ・ペテルカ選手と同じく長身を生かし全身を使って飛型するタイプ。このタイプは、サッツでジャンプの善し悪しが僕のような素人では判断しづらい。長野五輪前までは低迷を続けていたが・・90.1kmで飛びだし111.5m。メダリスト健在のようです。

再び日本選手の登場。岡部選手だ。ひときわ歓声が目立つ。88.9kmと人より遅いスピードでサッツ・・なんか変だ。五輪、8月の宮の森サマーで見たときと全然違う・・・方向・タイミングが。106.0m。やはり板の長さが影響しているのか。

ブルーノ・ロイテラー。シルバン・フライホルツと並ぶスイスのエース。この選手は、”高さ”で勝負する原田選手タイプ。89.8kmのスピードで高い飛び出しで風もうまく捉えて115.5mのナイスジャンプ!この夏は、調子が良さそうだ。

いよいよカミカゼこと葛西選手の登場。歓声がいままでの中で最高潮に達した。もの凄い人気です。89.8kmのスピードでドンピシャのサッツ。おまけにサッツ直後に板が下がりすぎ、あがってくるまでの時間が遅くなるという悪いクセが出ていない。(正面でみていたのではっきりわかった)これは、来るぞ!K点を大きく超えて124.0m。テレマークも決まり125.7でダントツだ。これで本来の板の間から顔を出す深い前傾が戻れば完璧である。

ここから強豪が続々と登場。ドイツのスベン・ハンナバルト。五輪前船木選手のジャンプ週間4連勝を阻止し五輪でも優勝候補の一角に挙げられた選手である。この選手は、船木選手(前方)と原田選手(上方)の間の方向に飛び出すオーソドックスなサッツをし持ち前の空中バランスで風をうまく捕らえるというタイプの選手です。89.7kmのスピードで絶好調時に比べやや切れ味の悪いサッツながら空中ではさすが!うまく風を捕らえて116.0m。ナイスジャンプだ。

宮平選手。第1〜4戦まで海外で好調と伝えられていた。89.3kmのスピードでサッツ。タイミングが遅かったのか踏み外したようだ。105mと不本意なジャンプであった。

フィンランドのミカ・ライティネン選手。好調のアホネン、不調のソイニネンが不参加のなかジャンプ王国からやってきました。場内アナウンスでの紹介が「フィンランドの原田」といわれる通り”高い”ジャンプをする選手です。90.1kmのスピードで高い飛び出し・・しかし高くとびだしたまんまで体重移動をしないため前傾不足になり105.0mと失速。ケガの影響で攻めの姿勢が不足しているようだ。

ゴルディことオーストリアのアンドレアス・ゴルドベルガー選手。場内で「ゴルディ!」とあっちこっちで声がかかる。五輪では、いろいろとジャンプに専念できる状況ではなかったようで振るわなかったがW杯で3度の総合優勝をかざっている強豪である。切れのあるサッツが戻っているか。89.7kmのスピードでサッツ。完全ではないようだが一時のスランプは脱しているようです。114.5mまで持ってきた。

・・そしていよいよ「世界一」の船木選手の登場です。これまで比較的におとなしかったまわりの観客たちもこの時ばかりは大騒ぎ!「フナキー」「カズー」とあっちこっちでバラバラのコール、通称”豆腐屋ホーン”ことチアホーンが鳴り響く。89.9Kmと船木選手にしては珍しく早めのスピードでサッツ!サッツ自体は興奮していていいのか悪いのかさっぱり覚えていないのだが深い前傾でぐんぐんこちらにむかってくる。これも来るぞ!K点を大きく超えテレーマーク。124.5mだ。葛西選手をわずかにかわし126.6でトップ。

残るは2人。この夏絶好調が伝えられるドイツのマルティン・シュミット。今度はドイツ担当(?)の女性が”シュミット!”と黄色い歓声。いつのまにファンになったんだろう?なんていっては失礼か。(^^)長身の彼は、板が長くなりルール改正の恩恵(?)を受けている。ドイツの選手にしては珍しく比較的前方方向に飛び出し前傾を深めながら全身で風を受けるというタイプです。じっくりと見るとするか。90.4kmのスピードでサッツ、特に失敗はしていないようだ。長身のせいか大きく見える。なかなか落ちない!K点近くまで持ってきた。117.0m。この時点で船木、葛西についで3位につける。

そしてラストジャンパーの登場。目下サマーグランプリのリーディングジャンパー原田選手だ。これまたそれに相応しい歓声・絶叫があがる。滑り始めてから徐々にクラウチングスタイルに入る独特のインラン。89.9kmのスピードでサッツ、いつもよりわずかに体重移動が遅い。タイミングが早いのか遅いのか正面からだとよくわからない、程のタイミングのズレがあったようようだ。しかし相変わらずの高さでぐんぐん迫ってくる!これもK点を超えた。123mだ。テレマークもきれいに決まった!しかしわずかの差で3位。

青空が映え、一貫して向かい風の状況下でファーストラウンドの競技が終了。結果は1−3位まで日本勢が独占。

1位:船木選手 124.5m 126.6
2位:葛西選手 124.0m 125.7
3位:原田選手 123.0m 123.9
4位:シュミット選手 117.0m 110.6

3位原田選手と4位シュミット選手の差が13.3もある。これは独占か!期待が高まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岡部孝信 選手 

<<<2本目>>>
ゲートは、9番ゲートのまま。

まずは5番スタート(1本目26位)スイスのシルバン・フライホルツ97年世界選手権LHで銅メダルを獲得するなど一発を持っている選手。なぜか1本目の時は見落としてしまってた。89.3kmのスピードでサッツ。しかしなんだかこじんまりしたジャンプで102m。

続いて6番スタート(1本目25位)吉岡選手。調子をあげてきているようだが安定感が今1つ。今度はどうだ。88.9kmのスピードでサッツ。サッツ自体良かったのか悪かったのかよくわからなかったけどV字の開き具合が船木選手にそっくり。でも似ていたのはそれだけ。K点はるか手前で落ちてしまった、106m。この席だと風の強弱・方向がわかりづらい。暑くて集中力もなくなっていた。

続いて7番スタート(1本目24位)仲村選手。89.2kmのスピードで飛び出したが瞬間的にこれはダメだ、と思った。92.5m。この体力の消耗がこの暑さだ。高校生には酷な条件かも知れない。

10番スタート(1本目21位)のライティネン選手。90・0kmのスピードでサッツ、高いー!。でもみるみる内に落下してくる。正面からみてると前傾不足がはっきり。101m。ケガの影響ってこわいんだなぁ、とつくづく思いました。でも明るく観客に応えていたのが印象的です。結構お茶目な人です。

12番スタート(1本目19位)の宮平選手。ワーっと歓声が沸く。「みやひらー」と声がかかり、チヤホーンも鳴り響く・・・・小野学ヘッドコーチに言わせると、世界で3番以内に入るほどの素質の持ち主。89.6kmのスピードでサッツ。あぁタイミングが遅い!失敗だ。101.0m。でも観客の声援には明るく応えている。気のいい選手だ。

14番スタート(1本目17位)岡部選手。なんとも早すぎるスタートだ。観客の声援も凄い!あっちこっちで大騒ぎ。何をいってんだか全く聞き取れない。88.7kmと人より遅いスピードでサッツ!え?うそだろう?突っ立ったまんまだ。大失敗だ。やはりルール改正の影響だろうか。バランスを失うのが恐くてサッツの方向が上になりすぎてるのだろうか?体重移動ができないのだろうか?90.5m・・・・「57%ビンディングの位置」のルールの時は、乗り越えたじゃないか。冬までには、間に合うよね。心の底からルール改正ではなく改悪だと思った。

20番スタート(1本目11位)オッテセン選手。90.2kmのスピードでサッツ。1本目と同じくサッツは良くわからないが前傾不足の印象はぬぐえないジャンプ。ランディングした後もさえない表情。でも「オッテセ―ン」と黄色い歓声が凄い。108.5m。

斎藤浩哉 選手  

 

 

 

 

 

 

原田雅彦 選手  

場内アナウンスの後、「きゃー!」ともの凄い歓声が沸く。21番スタート(1本目10位)斎藤選手だ。89.6mのスピードでサッツ。ドンピシャだ。来る来る!114.5m。本当にケガしてるの?と思わずうなってしまうようなジャンプです。でもサマーでこれだけのジャンプを見せてくれるなんて。怪我早く直してください。

23番スタート(1本目8位)ゴルドベルガー選手。89.3kmのサッツ。おー。ドンピシャ!「ゴルディーゴルディー」と空中を飛んでるゴルディに声援が飛ぶ。これも来る!119.0m。復調の兆し大いにあり、ですね。この選手は、92年のサマーで無名の時来日し冬のシーズンで大化けした。この時点トップ!

斎藤選手この時点で2位に。24番スタート(1本目7位)のオーストリアのシュワルツェンベルガ選手が90.0kmでサッツ。118.0m。うーん。よく見てなかった・・・でもこの選手は、日本ジャンプ陣にとって恐い存在になりそうです。

25番スタート(1本目6位)ロイテラー選手。90.0kmでサッツ。ちょっとタイミングが遅かったのかいつもの高さがない。しかし体重移動がスムーズにいったのか前傾が深い。これも来る!119.0m。一発のある選手。昔の原田選手みたいだ。ここでトップ。

26番スタート(1本目5位)ハンナバルト選手。89.7kmでサッツ。ちょっと遅れたのか低い。持ち前の空中バランスで110.5mまで持ってきました。さすが。27番スタート(1本目4位)

シュミット選手。「シュミーット」をアクセントまで完璧な?声援。90.3kmのスピードでサッツ。完璧だ!これも来る来る。122.5m。この時点でトップ。そして物凄ーい声援です。

いよいよベスト3です。28番スタート(1本目3位)原田選手の登場です。会場の盛り上がりもぐーんとヒートアップ。「ハラダー!」凄い声援です。89.6kmでサッツ。完璧なサッツだ!高い!体重移動もばっちり。これはもの凄いぞ!どこまでくるんだ?129.5mだ。うひょー。ダントツ!

そして29番スタート(1本目2位)のカミカゼ葛西選手が、間髪いれず90.0kmのスピードでサッツ。ありゃー。板のつきが遅い。うーん、完全復活まではいってないようです。113.0mで3位。

ラストジャンパー船木選手。会場割れんばかりの歓声です!89.4kmでサッツ。あれ?高い!そして前傾も深い!一瞬沈んだように見えたがここからが大きくずんずん来る!すげー!文句なし!でも1足ランディング。129.5mだ。どっちが勝ったんだろう?・・・0.2p差だ。

船木選手が、勝った!1,2位と3位は20p以上離れてる。若きエースと古きエースの二人は、ずば抜けている!

2本目を飛び終えて握手を交わす船木選手と原田選手 

 

最終結果
1位 船木選手 124.5m 129.5m 255.7
2位 原田選手 123.0m 129.5m 255.5
3位 シュミット選手 117.0m 122.5m 231.1
4位 葛西選手 124.0m 113.0m 230.6
以下省略(あしからず)

興味のある方は、FISのHPへ。

サマージャンプでこれほど盛り上がったのは、今までありません。観客動員、声援・選手の本気のジャンプ・・・最高ですね。

この日は、15200人の観客を動員したそうです。会場には、グッズ販売、缶ジュース、ビール、アイスクリーム、焼き鳥などの販売がありお祭り気分でした。また、観客の方々はそれぞれ応援グッズ(旗、横断幕、うちわ、お揃いの上着等)で思い思いに楽しんでました。

お天気も澄み渡る青空。
ちょっと暑かったけどのどかさと緊張が程よく盛り上がった1日でした。

Text by ショウ

(『ジャンプだ!ホイ!』vol.11よりご協力いただきました。)

フラワーセレモニー
(右から)原田選手、船木選手、シュミット選手 

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